2018.1.19

生命保険に入っていたら、がん保険は必要ないのか?

「必要以上に保険に加入したくない」人は、要チェック


保険と一口に言っても、「生命保険」「医療保険」「がん保険」「学資保険」「個人年金保険」など、種類はさまざまだ。それぞれ支払われる保険金や給付金の目的も異なる。特徴をきちんと把握しておかないと、必要以上に保険に加入してしまい、保険料も過大になってしまう場合があるので注意したい。たとえば、生命保険と医療保険の保障内容が被っているケースなどだ。また反対に、本当は必要な保険に加入できておらず、万が一のときにお金に困るというケースもある。

今回は、「生命保険に加入していたら、がん保険に入る必要はないのか?」について考えてみよう。

がん患者数は1985年以降、右肩上がり。2017年には100万人超え!?

まずは、日本人のがんリスクを数字で見てみよう。がんの罹患(りかん)数は、男女とも、1985年以降増え続けている。2012年で1985年の2.5倍に増加(※1)、2017年には男女計、全がんの罹患数合計は、1,014,000人に及ぶと予測されている(※2)。

部位別に見ると、大腸がんが最も多く149,500人、2番目が胃がんで132,800人、3番目が肺がんで128,700人となっている。次いで、乳がん、前立腺がんと、性別で異なるがんとなっている(※2)。しかし、女性の40代から60代の死亡率は減少傾向であることをご存知だろうか(※3) つまり、がんに罹る人は増加していることに違いないが、医療技術の進歩による早期発見・早期治療で、がんは治る時代になってきている。

治療費は高額になる可能性も!? がん治療の実態

がんの治療方法は、おもに「手術」「抗がん剤治療」「放射線治療」の3つで、これが三大治療とされている。そのほかに、重粒子線治療や陽子線治療といった先進医療、造血幹細胞移植、免疫療法、健康食品やサプリメントを使った代替療法などがあり、治療によっては治療費が高額になる可能性もある。

なかでも、よく耳にする「先進医療」は、厚生労働大臣が認める医療技術で、医療技術ごとに適応症(対象となる疾患・症状等)、および実施する医療機関が限定されている。また、厚生労働大臣が認める医療技術、適応症、実施する医療機関は随時見直されているため、その時々で異なってくる。こうしたこともあり、がんの種類やステージ、年齢によっても治療費にばらつきがあり、どれくらい費用がかかるか予測しづらい。

また、がん治療は長期にわたるケースが多い。その分、医療費が継続的にかかってくる。さらに、治療中は仕事を休職したりセーブしたりする必要があり、収入が減ってしまうケースも少なくない。つまり、がんは家計に与えるインパクトが大きい病気なのだ。

生命保険に入っていれば、がんになっても安心?

さて本題だ。生命保険に入っていれば、がんになっても安心なのだろうか?

生命保険は、一般に死亡保険ともいわれ、簡単にいうと契約者が死亡したときに保険金が支払われる保険だ。その最も大切な役割は、残された家族が安心して暮らしていけるためのお金を用意することにある。公益財団法人 生命保険文化センターの調査によると、世帯の普通死亡保険金額(全生保)の平均は、2,423万円(※4)だ。

生命保険に加入している場合、がんで死亡したときにも保険金が支払われる。しかし、亡くなるまでの手術費や入院費、退院後の治療費などは保障されない。ひと昔前であれば、「がん=死の病」であったかもしれないが、今は、がんは治療していく時代。生命保険だけで、がんになったときの家計へのインパクトを軽減するのは難しい場合も考えられるだろう。

がん治療をサポートする目的の保険が、がん保険

一方で、がん保険の特徴は、がんに関係する保障に特化していることだ。保障内容は、通院や入院給付金、手術費用、がん診断給付金、先進医療特約などがあり、女性がかかりやすいがんに手厚い保険や、がんを経験された方のための保険など、時代やニーズに合わせたがん保険が発売されている。

先述の通り、がんは早期発見、治療することで治る時代になってきた。がん保険に加入していれば、がんと診断されたとき、手術したとき、入院したときなど、それぞれのタイミングで給付金を受け取ることができるので、家計への負担をサポートしてくれるのだ。これは、がん患者や家族の心の負担も軽減してくれる。

生命保険とがん保険は目的が違う

生命保険は、万が一、被保険者(保障の対象となる方)が亡くなったとき、残された家族の生活を守るための保険で、おもに死亡したときに保険金が支払われる。

がん保険は、がんを治療するための保険で、がんと診断されたときから長期にわたる場合もあるがん治療をサポートする保険で、診断されたときや手術したときなどに給付金が支払われる。

このように、生命保険とがん保険では、目的がまったく違う。がんの治療に備えるためには、医療技術の進歩やニーズを汲んでいる、時代に合ったがん保険を検討したい。

※1 国立がん研究センター がん情報サービス 「年次推移」 3.がん罹患 1)がん罹患数(全国推計値)
※2 国立がん研究センター がん情報サービス 「2017年のがん統計予測」
※3 国立がん研究センター がん情報サービス 「年次推移」 2.がん死亡   3)年齢階級別死亡率の年次推移(1965年、1990年、2015年の比較)
※4 公益財団法人 生命保険文化センター平成27年度生命保険に関する全国実態調査〈速報版〉

AFH290-2017-5034 12月21日(181221)


Colorda編集部