2018.5.25

「抗がん剤」とはなにか?【がん薬物療法を知るvol.2】

上 昌広(かみ まさひろ)
この記事の監修ドクター
特定非営利活動法人医療ガバナンス研究所 理事長
医学博士、星槎大学 客員教授、相馬市健康対策専門部会委員、相馬市放射能対策アドバイザー
山本 佳奈(やまもと かな)
この記事の監修ドクター
医療ガバナンス研究所 研究員
内科医として勤務する傍、「女性の総合医」を目指し日々研鑽する。
自身の貧血体験から大学時代より上昌広氏を師事。

そもそも薬物療法とは?


がん薬物療法とは、外科療法、放射線療法と並ぶ、がん三大療法のひとつで、その名の通り、「薬」を使ったがんの治療法だ。「がんという病気を治す」「がんによる症状を和らげる」「がんの転移を防ぐ」「がんの再発を予防する」「がんを成長させない」「見えないがんを叩く」などの目的があり、がん治療や再発防止、緩和ケアなど、さまざまなフェーズに欠かせない治療法だ。

がんに対する薬は、現在100種類近くあり、がん細胞を攻撃し破壊することが目的の抗がん剤、がん細胞の発育を阻止することが目的のホルモン剤、免疫力を高めることが目的の免疫賦活剤(めんえきふかつざい)などがある(※1)。また、症状を和らげるために使う鎮痛剤や制吐剤などの処方も薬物療法に含まれる。

薬物療法については、『がん薬物療法を知る。「薬物療法」とはなにか?』で詳しく紹介しているので、合わせて読んでほしい。

がん細胞を攻撃し破壊する「抗がん剤」

抗がん剤はおもに、がん細胞を攻撃し破壊する目的の薬だ。また、がんが増えるのを抑えたり、がん細胞の成長を遅らせたり、転移や再発を防いだり、目に見えない小さながんが転移しているかもしれないところを治療するためなどにも用いられる。

抗がん剤は投与後、血液のなかに入り全身を巡るため、身体中のがんに効果があるとされている。手術や放射線治療では治療できないがんに有効だ。また、抗がん剤を使用し、がん細胞を縮小させてから手術や放射線治療を行うこともある。

抗がん剤にも作用の仕方や由来によって種類があるが、最近では、がん細胞を分子的に捉え、より効率的に作用する「分子標的治療薬」なども出てきた。抗がん剤ひとつをとっても、医療現場は進化していると言える。

■ 出典
※1 国立がん研究センター がん情報サービス 診断・治療 がんの治療方法 薬物療法(化学療法)

※本記事は、特定の保険会社や保険商品について推奨するものではありません。


Colorda編集部
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