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2017.2.27

今から減塩生活を始めよう。食品ラベルから塩分量を計算する方法


実は食品の成分表示ラベルには、「塩分」の表示がないことを知っていましたか? これでは、いくら減塩をしようと言っても説得力がありません。不便ですが、自分で計算しなければ塩分の量を知ることはできないのです。そこで今回は、成分表示ラベルの「ナトリウム」から塩分を計算する方法をご紹介します。健康のために大切な減塩。すこしお勉強しておきましょう。

ナトリウムと塩分の違いとは

食塩や塩と呼ばれているものの主成分は塩化ナトリウムです。つまり、ナトリウムは食塩の成分の一部のことで、栄養成分表示にはこの「ナトリウム」の部分だけが表示されています。ナトリウムというのは食塩に含まれる成分の一部のことであり、「ナトリウム量」イコール「塩分量」ではありません。実際に含まれている塩分は「ナトリウム」の量よりも多いのです。

1. ナトリウムから塩分を計算

塩分量を計算するには、ナトリウム量に×2.54をしましょう。

ナトリウムがグラムで表記されている場合

ナトリウム量(g)×2.54=食塩相当量(g)

ナトリウムがミリグラムで表記されている場合

ナトリウム量(mg)×2.54÷1000=食塩相当量(g)

もっと簡略化したい人は「ナトリウム×2.5」で覚えましょう。そして、その合計の食塩量が次の基準を超えないようにしましょう。

  • 成人男性:塩分8g未満
  • 成人女性:塩分7g未満
  • 高血圧患者:塩分6g未満
  • 「2015年改訂版 日本人の食事摂取基準」より

なぜ2.54倍するのか? マニアックな人向けにお話しすると、塩化ナトリウム(NaCl)の分子量(重さのようなもの)は58.5です。これは「Naの重さ(原子量)が23」で「Clの重さ(原子量)が35.5」のため「NaCl=58.5」になります。つまり、塩分(NaCl:58.5)はナトリウム(Na:23)の2.54倍に当たるため、ナトリウム×2.54で塩分の量が算出されるというわけです。

ナトリウムの合計から、塩分量を計算する

現時点で規定されている「一日に摂っても良い塩分量」と「それをナトリウムに換算した量」は次の通りです。ナトリウム量は覚えやすく簡略化しています。

  • 成人男性:ナトリウム3100mg未満(8g未満)
  • 成人女性:ナトリウム2700mg未満(7g未満)
  • 高血圧患者:ナトリウム2300mg未満(6g未満)
  • 「2015年改訂版 日本人の食事摂取基準」より

ナトリウム量を覚えるか、もしくはケータイでスクリーンショットを撮るなりメモしておくのが良いでしょう。塩分の量に気をつけることで、むくみや病気など家族や自分自身、大変な思いをしなくても済むかもしれません。自分はもちろん、家族の健康を守るためにも、日頃から塩分を摂りすぎないよう気を付けてみましょう。

文/Dr.Note
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Colorda編集部