30代が受けておきたい人間ドックって?
男性は消化器系、女性は女性特有の疾患に特化した検査を受けるとよいでしょう。
受けておきたい検査は男女で異なる
30代の人が受けておきたい人間ドックの検査内容は男女で異なります。男性は胃や結腸・直腸など消化器系の病気、女性は乳房や子宮など女性特有の病気に注意したほうがいいでしょう。
男性は消化器疾患と生活習慣病
男性は、30代を超えたころから、生活習慣病の発症リスクが高くなるため生活習慣に気をつけましょう。なかでも、コレステロールなど脂質が原因で動脈硬化が進んでいきます。動脈硬化が進行すると、脳梗塞や心臓疾患の発症リスクが高くなります。30代の男性が受けておきたい検査には以下のものがあります。
●便潜血検査
便潜血検査は、便に含まれている血液を検出する検査です。大腸など消化器に腫瘍や潰瘍・出血がある場合は、便に血液が含まれ陽性となるため消化器疾患の検査の一つとして実施されます。
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●大腸内視鏡検査
大腸内視鏡検査とは、肛門から内視鏡を入れて大腸内壁を確認する検査です。
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●胃レントゲン検査(胃バリウム検査)
胃レントゲン検査は、バリウムという造影剤を飲んでから、胃にエックス線を当てて、胃の内壁の凸凹を確認する検査です。
「胃レントゲン検査(胃バリウム検査)」についてもっと詳しく見る→
●胃カメラ検査(胃内視鏡検査)
胃カメラ検査とは、口から内視鏡を入れて食道や胃・小腸の一部を確認する検査です。
「胃カメラ検査(胃内視鏡検査)」についてもっと詳しく見る→
●経鼻内視鏡検査
経鼻内視鏡検査とは、鼻から内視鏡を入れて食道や胃・小腸の一部を確認する検査です。
「経鼻内視鏡検査」についてもっと詳しく見る→
●血液検査
血液検査では、採取した血液からコレステロールや血糖値など生活習慣病に関与する項目を調べます。
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「血液検査 中性脂肪(TG、トリグリセリド)」についてもっと詳しく見る→
女性は婦人科疾患に注意
女性は30代から子宮や乳房など女性特有の疾患を発症しやすいことがわかっています。なかでも、乳がんや子宮体がん、子宮頸がん、子宮内膜症、子宮筋腫などに注意する必要があります。それぞれ、若年層で発症しやすいため、人間ドックで検査を受けておきたいと言えるでしょう。30代の女性が受けておきたい検査には以下のものがあります。医療施設によっては、婦人科疾患に特化した検査をいくつかパッケージにした「レディースドック」を用意していることがあるので、それを利用するのもよいでしょう。
●マンモグラフィ検査
マンモグラフィ検査は、乳房を機械で挟んで均一な厚みにしたところへエックス線を照射する検査です。乳房の石灰化を発見するのに有効です。
●乳腺エコー検査(乳腺超音波検査)
乳腺エコー検査(乳腺超音波検査)とは、乳房に超音波を当てて、跳ね返ってきた超音波から画像形成をする検査です。エックス線を使用しないため、被爆しないで検査を行えます。
「乳腺エコー検査(乳腺超音波検査)」についてもっと詳しく見る→
●乳房視触診
乳房視触診とは、乳房を医師が診て、触ってしこりの有無や皮膚病編の有無を確認する検査です。
●子宮頸部細胞診
子宮頸部細胞診とは、子宮頸部の細胞を採取して、顕微鏡で調べる検査です。
「子宮頸部細胞診」についてもっと詳しく見る→
●子宮体部細胞診
子宮体部細胞診とは、子宮奥の細胞を採取して、顕微鏡で調べる検査です。
「子宮体部細胞診」についてもっと詳しく見る→
●コルポスコピー検査(膣拡大鏡検査)
コルポスコピー検査とは、専用の拡大鏡を使用して、膣を視診する検査です。
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●HPV検査
HPV検査とは、子宮がんの原因となるHPV(ヒトパピローマウイルス)への感染の有無について調べる検査です。
「HPV検査」についてもっと詳しく見る→
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この記事の監修ドクター

マーソ株式会社 顧問
虎の門病院、国立がんセンターにて造血器悪性腫瘍の臨床および研究に従事。2005年より東京大学医科学研究所探索医療ヒューマンネットワークシステム(現・先端医療社会コミュニケーションシステム)を主宰し医療ガバナンスを研究。 2016年より特定非営利活動法人・医療ガバナンス研究所理事長。

2015年滋賀医科大学医学部医学科卒業。ときわ会常磐病院(福島県いわき市)・ナビタスクリニック(立川・新宿)内科医、特定非営利活動法人医療ガバナンス研究所研究員、東京大学大学院医学系研究科博士課程在学中、ロート製薬健康推進アドバイザー。著書に『貧血大国・日本』(光文社新書)