頸動脈超音波検査(エコー検査)について
頚動脈は首にある血管で、直径が10㎜前後の動脈です。
太い血管なので首を触って探してみるとすぐに見つかるでしょう。
この頸動脈は全身の動脈と同じくらいの太さであるため、頸動脈の状態は他の臓器に走っている動脈の状態と関連があると考えられています。
このことから頚動脈超音波検査の結果は、全身の血管の動脈硬化の評価の指標となることが多いようです。
動脈硬化とは血管壁が厚くなったり、硬くなったりする状態をいいます。
頚動脈は動脈硬化がよく発生する部分で、近年、生活習慣や食生活の変化、高齢者人口の増加によって、動脈硬化を原因とする心筋梗塞や脳梗塞などの症状が増えています。
動脈硬化は高血圧、高コレステロール血症、糖尿病、喫煙などの影響を受けて悪化します。
脳ドックにおいて頚動脈超音波検査では、血管壁の厚さや、プラークの状態、それらによる血管の詰まり具合を観察します。
加齢や動脈硬化により血管壁は厚くなり、詰まったり狭小化してきます。
プラークとは厚さ1㎜を超える限局性の壁の肥厚(隆起)をいい、このプラークが剥がれおちることにより、重要な血管をふさいでしまい脳塞栓を起こす可能性が出てきます。
人間ドックなどで頚動脈超音波検査を受けることにより、動脈硬化の確認や、進行度の評価、また心筋梗塞や脳梗塞などの動脈硬化性疾患の早期発見につながります。
診断結果に基づき、適切な治療や生活改善を行うことが重要です。
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