人間ドック

人間ドックは何歳から? 男女別・年齢別におすすめの検査項目を紹介

人間ドックは何歳から? 人間ドック
上昌広
こちらの記事の監修医師

東京大学医学部卒医学博士。特定非営利活動法人医療ガバナンス研究所 理事長

上昌広(かみ まさひろ)
山本 佳奈
こちらの記事の監修医師

ときわ会常磐病院(福島県いわき市)・ナビタスクリニック(立川・新宿)内科医、特定非営利活動法人医療ガバナンス研究所研究員

山本 佳奈(やまもと かな)

人間ドックには多くの種類があります。人間ドックを選ぶポイントは、性別と年齢です。この記事では、自分に最も合った人間ドックを選ぶことができるよう、年齢別・性別それぞれに応じた疾病リスクと検査項目を紹介します。受診する人間ドックにこれらの検査項目が入っているかどうかのチェックにも役立ちます。

★こんな人に読んでほしい!
・人間ドックの推奨年齢を知りたい方
・自分に合った人間ドックの具体的な検査項目を知りたい方
・性別×年齢の発症リスクを知りたい方

★この記事のポイント
・人間ドック受診の推奨年齢は30歳以降、受診頻度は年1回
・人間ドック選びのポイントは、ズバリ性別×年齢
・遺伝、生活習慣、女性特有の病気も考慮しよう
・年代×性別ごとに、発症リスクとおすすめの人間ドックを解説
・人間ドックを受診する施設は、自分の行いたい検査に対応しているところや一定水準を満たした信頼できる施設を選ぶのがおすすめ

人間ドックはなんのために受ける?

人間ドックの目的は病気の早期発見

人間ドックの目的は、病気の早期発見と将来の発症リスクの把握です。一般的に、病気の発症リスクは年齢を重ねるほど高まります。そこで重要になるのが、いかに早く病気の芽を摘むか、いかに早く病気に気づけるか、ということです。これらは、身体的負担はもちろん、治療にかかる時間と費用に明確に直結し、家族や仕事にも影響を及ぼします。場合によっては生死をも分けます。

近年、ニュース等で人間ドックというワードを耳にする機会が増え、身近なものになってきました。同時に、「予防医療」と「健康寿命」に注目が集まっています。

予防医療と健康寿命

「予防医療」とは、病気にならないために医療を受ける、という考え方です。長らく、医療とは病気を治すためのものだと考えられてきました。しかし、病気になってから治すのではなく、そもそも病気にならないためのサポートも医療の重要な役割と言えます。人間ドックは、この予防医療に基づいた身体の状態をチェックする機会と言えます。

もうひとつのキーワードである「健康寿命」とは、WHO(世界保健機関)が2000年に提唱した指標です。「寿命」とは一般的に生まれてから死ぬまでの長さのことを指しますが、「健康寿命」はその中でも、健康に過ごしている期間を指します。病院のベッドの上で過ごす時間ではなく、健康に、自分らしく生きる時間を長くすることが、人生の質を高めるために大切です。人間ドックで病気の早期発見、病気の発症リスクの把握を行うことで、健康寿命を延ばすことができるのです。

人間ドックの推奨年齢と受診頻度

定期的な健康チェックとして推奨されている人間ドックですが、具体的には何歳くらいからどの程度の頻度で受ける必要があるのかも気になるところでしょう。

30歳を過ぎたら毎年受診しよう

人間ドックの受診は、ライフスタイルや仕事のステージに変化の起こりやすい30歳以降がおすすめです。人間ドックは20歳以上を対象としているため、30歳を待たずに受診することももちろん可能です。受診頻度は年1回が適当です。人間ドックは、毎年身体の状態を確認して終了、ではありません。前回の受診結果と比較することで、小さな変化を見つけやすくなります。つまり経年変化の追跡こそ、予防医療の効果を最大限に発揮できるのです。

「遺伝」「生活習慣」「女性特有の疾患」の3要素に注意!

30歳以降の定期的な受診において、意識すべき要素が3つあります。それが遺伝、生活習慣、女性特有の疾患です。

一部のがんには、「遺伝」によって発症リスクが高まるものがあります。家族歴とも呼ばれる家族親族の既往歴は、年齢に関わらず影響します。人間ドックの問診票では、家族親族が罹患した病名の記載欄が設けられていることがあります。両親や兄弟のみならず、祖父母、できれば双方のおじおばまで把握しておくとよいです。家族歴によって統計学的に発症率リスクが高まるのはすべてのがん(全部位)に共通していますが、なかでもとくに有意性があるとされているがんは下記の通りです*1

  • 食道がん
  • 胃がん
  • 肝臓がん
  • 肺がん
  • 子宮がん(特に子宮体がん)
  • 膀胱がん

ふたつめの要素である「生活習慣」は、食事、飲酒、喫煙、運動量、ストレスなどを指します。仕事でのステージが変化すると、生活習慣に影響を及ぼすことがあります。忙しくても時間を割いて人間ドックを受診、あるいは定期的な受診をやめないことをおすすめします。

みっつめの「女性特有の疾患」は、子宮がん(子宮頸がん、子宮体がん)、卵巣がん、乳がんなどです。このうちもっとも早い年代でピークを迎えるのは子宮頸がんです。国立がん研究センターの2019年の統計によれば、子宮頸がんは20代後半から罹患率の上昇が始まります*2。子宮頸がんについては、次の項目で解説します。

20代女性でも子宮頸がん検診だけは受けよう

厚生労働省では、20歳以上の女性に対し、2年に1回の間隔で子宮頸がん検診を受診するよう指針を定めています*3。一般的に20代はがん全般の発症リスクは高くないとされていますが、子宮頸がんは異なります。日本での子宮頸がん罹患率は20代後半~30代に急増し、40代前半でピークを迎えます*2。厚生労働省の資料によれば、毎年約11,000人が子宮頸がんを発症し、さらに毎年約2,800人が亡くなっています*4

子宮頸がんの検診内容と費用

子宮頸がんのおもな原因は性交渉によるHPV(ヒトパピローマウイルス)への感染です。まれに母子感染もあります*5。母子感染とは、胎盤や産道などを通してウイルスが母体から赤ちゃんへ移動し、赤ちゃんが感染することです。

日本医師会による年代別データによると、30代と40代の受診率が50%を超えているのに対し、20代の受診率は26.5%です*6。受診率の低さから、妊娠初期の妊婦検診で発覚するケースも少なくなく、妊娠の継続に影響することがあります。初期の子宮頸がんは、ほとんどが無症状です。性交渉の有無や回数、妊娠・出産を望む/望まないに関わらず、20歳を過ぎたら子宮頸がん検診を受診しましょう。

30代の発症リスクと人間ドック【男女別】

30代男性の発症リスクとおすすめの検査項目

「令和元年国民健康・栄養調査結果の概要」によれば、30代は、肥満(BMI値25以上)や高血圧症候群、糖尿病が増加し始める年代です*7。さらに、30代男性の29.4%が肥満とされており*7、食事・運動・喫煙・飲酒・ストレスといった生活習慣によって、血圧・脂質・糖質などが基準値を外れると、動脈硬化が進行します。動脈硬化は、生活習慣病と呼ばれる心疾患や脳血管疾患などの将来的な発症リスクが高まります。

30代男性は、胃がん、大腸がんの増加基調が始まる年代でもあります*8。胃がんについては、バリウムや胃カメラ以外にリスク検査もおすすめです。ヘリコバクター・ピロリ菌は胃がんの約99%に関わる細菌であり、国立がん研究センターによればピロリ菌陽性の場合には胃がんのリスクが5倍以上になるとしています*9。30代男性におすすめの検査項目は次のとおりです。胃がんリスク検査は基本的な人間ドックに入っていないことが多いため、オプション検査での受診をおすすめします。

【大腸がんの検査】

  • 便潜血検査
  • 大腸内視鏡検査

【胃がんの検査】

  • 胃レントゲン検査(胃バリウム検査)
  • 胃部内視鏡検査(胃カメラ検査)
  • 胃がんリスク検査(ヘリコバクターピロリ菌抗体検査)

【動脈硬化のリスクを調べる検査】

  • 血液検査(コレステロールや血糖値など生活習慣病の指針となる検査)

30代が受けておきたい人間ドックって?

30代女性の発症リスクとおすすめの検査項目

30代女性には、女性特有の疾患のチェックを強くおすすめします。とくに気をつけたいのが子宮頸がんと乳がんです。子宮頸がん検診は、厚生労働省が推進する5大がん検診のひとつで、20歳以上の女性の受診が推奨されています。40代前半が発症のピークとされていますが、日本産科婦人科学会は、近年は30歳代後半がピークになっていると指摘しています*10。子宮頸がんは初期症状に乏しいため、早期発見の手立ては定期的な検査のみと言えます。

乳がんは日本人女性がもっともかかりやすいがんで、発症リスクは30代後半から急激に高まり、30歳から60歳までは乳がんが女性の死因第1位です*11。30代女性は乳腺の密度が高いため、マンモグラフィ検査よりも乳腺エコー検査がおすすめです。30代女性におすすめの検査項目は次のとおりです。

【子宮頸がんの検査】

  • 子宮頸部細胞診

【乳がんの検査】

  • 乳腺エコー検査(乳腺超音波検査)

40代の発症リスクと人間ドック【男女別】

40代男性の発症リスクとおすすめの人間ドック

40代男性の肥満割合は39.7%で、これは全年代でもっとも高い数値です*7。心疾患や脳血管疾患の発症リスクがさらに高まります。2018年の「全国がん登録 罹患数・率 報告」では胃がん・大腸がんの罹患数が30代男性の4倍以上に跳ね上がり、肺がんの罹患数が増え始めます*8

40代後半からは、前立腺がん罹患数の上昇基調が始まります*8。前立腺がんのスクリーニング検査であるPSA検査は基本的な人間ドックには入っていないことが多いため、オプション検査での受診をけんとうするとよいでしょう。40代男性には、30代男性の項で挙げた検査に加え、下記の検査をおすすめします。

【肺がんの検査】

  • 胸部レントゲン検査(胸部エックス線検査)

【前立腺がんの検査】

  • 腫瘍マーカーPSA検査(血液検査)

40代女性の発症リスクとおすすめの検査項目

40代女性は、引き続き子宮頸がんと乳がんの検査を受けましょう。乳がんの検査に関して、30代に比べて乳腺の密度が低くなっている40代では、乳腺エコー検査よりもマンモグラフィ検査がおすすめです。

40代女性は子宮体がんの罹患数が急激に増加します*8。また、50歳前後にかけて卵巣がんの1回目のピークが訪れるため*8、婦人科系疾患全般を調べられる検査がおすすめです。乳がんの検査、子宮頸がんや子宮体がんの検査のほか、経腟エコー検査が含まれる婦人科検診、女性特有の疾患の検査が人間ドックにプラスされているレディースドックなどを活用しましょう。経腟エコー検査では卵巣がんやその他子宮周辺の疾患(子宮内膜症、子宮筋腫など)を調べることができます。

胃がん・大腸がん・肺がんの罹患数が急増するのも40代女性の特徴です*8。40代女性には、30代女性の項で挙げた検査に加え、下記の検査をおすすめします。

【乳がんの検査】

  • マンモグラフィ検査

【子宮体がんの検査】

  • 子宮体部細胞診

【卵巣がんやその他子宮周辺の疾患を調べる検査】

  • 経腟エコー検査
  • 胃部内視鏡検査(胃カメラ検査)
  • 胃がんリスク検査(ヘリコバクターピロリ菌抗体検査)
  • 便潜血検査
  • 大腸内視鏡検査
  • 胸部レントゲン検査(胸部エックス線検査)

【胃がん・大腸がん・肺がんの検査】

  • 胃レントゲン検査(胃バリウム検査)

40代が受けておきたい人間ドックって?

50代の発症リスクと人間ドック【男女別】

50代男性の発症リスクとおすすめの検査項目

厚生労働省が発表した「令和元年(2019) 人口動態統計(確定数)」によれば、50代男性の死因順位(カッコ内は50代男性死亡総数中の割合)は、1位:悪性新生物(32.0%)、2位:心疾患(15.8%)、3位:脳血管疾患(8.3%)です*12。また、同じ疾患による死亡数を50代男女で比較すると、心疾患による50代男性の死亡数は50代女性の死亡数の4倍以上、脳血管疾患による死亡数は2倍以上です。

心疾患の代表例は心臓病(狭心症、心筋梗塞など)で、とくに急性の心筋梗塞は突然死の原因にもなっています。脳血管疾患の代表例は脳卒中(脳梗塞、くも膜下出血、脳出血など)で、死に至らない場合であってもなんらかの後遺症を引き起こすことが多く、2019年の「国民生活基礎調査」によれば、介護が必要になる疾患の第2位になっています*13

心疾患や脳血管疾患の要因には動脈硬化が深く関わっており、高血圧症や脂質異常症、糖尿病といった生活習慣病あるいはそれらの兆候の把握のために、定期的なチェックが欠かせません。健康診断や基本的な人間ドックに含まれている心電図検査では、初期の心臓病は見落としやすいです。基本的な人間ドック以外に、心臓ドックや脳ドックも検討してください。50代男性には、40代男性の項で挙げた検査に加え、下記の検査をおすすめします。

【心臓の検査】

  • 冠動脈CT検査
  • 心臓MRI検査
  • 心エコー検査(心臓超音波検査)
  • 運動負荷心電図検査

【脳の検査】

  • 頭部MRI検査
  • 頭部MRA検査
  • 頸動脈エコー検査(頸動脈超音波検査)

50代女性の発症リスクとおすすめの検査項目

「令和元年(2019) 人口動態統計(確定数)」によれば、50代女性の死因順位1位は悪性新生物(がん)で、死亡総数の56.9%を占めます*12。その内訳をみると、1位:乳がん、2位:大腸がん、3位:子宮がん(子宮頸がん+子宮体がん)、4位:膵臓がん、5位:胃がんとなっています*14

乳がんの死亡数は、悪性新生物(がん)による50代女性の死亡総数の25.8%を占めており*12、引き続き乳がんの検査の重要性がうかがえます。

また、注目したいのは悪性新生物(がん)による死因順位4位の膵臓がんです。膵臓がんは転移しやすい特徴があり、ステージⅢの5年相対生存率は6.1%と予後の悪いがんです*15。自覚症状に乏しいため、膵臓がんと診断された人の約4割はステージⅣ(5年相対生存率1.5%)まで進行しているとされています*16。しかしながら、ステージ0であれば5年相対生存率88.2%であるため*15、早期発見の重要性が非常に高いがんと言えます。

ほか、閉経にともなう女性ホルモンの変化により、骨密度が低下します。骨密度の測定を毎年行い、骨粗しょう症リスクを把握しておきましょう。50代女性には、40代女性の項で挙げた検査に加え、下記の検査をおすすめします。腹部エコー検査(腹部超音波検査)は基本的な人間ドックに含まれていることが多いです。

【膵臓がんの検査】

  • 腹部エコー検査(腹部超音波検査)
  • 造影CT検査

【その他の検査】

  • 骨密度検査

50代が受けておきたい人間ドックって?

60代の発症リスクと人間ドック【男女別】

60代男性の発症リスクとおすすめの検査項目

60代男性の死因順位(カッコ内は60代男性死亡総数中の割合)は、1位:悪性新生物(43.1%)、2位:心疾患(13.6%)、3位:脳血管疾患(6.9%)です*12。50代男性と比較して悪性新生物(がん)による死亡数が急増し、とくに肺がん・胃がん・大腸がんによる死亡数増加が他の年代の男性にくらべて顕著です。また、あらゆるがんの罹患数が右肩上がりに増加します。

厚生労働省の「令和元年 国民健康・栄養調査報告」によると、60代男性の55.7%もの人が生活習慣病に関するなんらかの薬を服用しています*17。30代・40代での生活習慣が表面化する年代ととらえることができます。30代からの身体のチェックとその経年の変化を追うこと、そして生活習慣を意識することが60代の健康、ひいては健康寿命に影響を及ぼすと言えそうです。60代男性には、50代男性の項で挙げた検査に加え、下記の検査をおすすめします。基本の人間ドックに個別の検査をプラスするほか、予算に余裕があれば、全身のがんをチェックできるPET検査がおすすめです。

【全身のがんの検査】

  • PET検査

PET検査とは?選び方や見つけられるがんについて

60代女性の発症リスクとおすすめの検査項目

60代女性の死亡総数は、50代女性の倍以上にふくらみます。50代女性同様、がんによる死亡数が圧倒的に多く、その割合は60代女性死亡総数中の54.2%です*12。がんによる死因の内訳をみると、1位:乳がん(16.44%)、2位:大腸がん(14.5%)、3位:肺がん(12.7%)、4位:胃がんおよび膵臓がん(いずれも11.7%)となっています*14。乳がんの死亡総数は50代女性よりも増加していますが、ほかのがんの死亡数が急増するために割合が低下する現象が起こっています。罹患数でみると、これらのがんのほか、子宮体がんや卵巣がんの割合が上位に食い込みます*8

生活習慣病リスクも高まります。厚生労働省「令和元年 国民健康・栄養調査報告」によると、60代女性の43.5%が生活習慣病に関するなんらかの薬を服用しています。閉経に伴うエストロゲンの減少は、一部の生活習慣病に影響を及ぼすとされ、高血圧症*18や脂質異常症*19などが指摘されています。これらは動脈硬化を助長するため、基本の人間ドックを受診して動脈硬化のリスクを把握しておきましょう。予算に余裕があれば、心疾患や脳血管疾患の検査、あるいはそれぞれの疾患の検査が複数組み込まれている心臓ドックや脳ドックも検討してください。60代女性には、50代女性の項で挙げた検査に加え、下記の検査をおすすめします。

【全身のがんの検査】

  • PET検査

【動脈硬化のリスクを調べる検査】

  • 血液検査(コレステロールや血糖値など生活習慣病の指針となる検査)

【心臓の検査】

  • 冠動脈CT検査
  • 心臓MRI検査
  • 心エコー検査(心臓超音波検査)
  • 運動負荷心電図検査

【脳の検査】

  • 頭部MRI検査
  • 頭部MRA検査
  • 頸動脈エコー検査(頸動脈超音波検査)

60代が受けておきたい人間ドックって?

何歳まで人間ドックを受診したほうがいい?

人間ドックには、何歳まで受ける必要があるという決まりはありません。人間ドックの目的は病気の早期発見だけでなく、将来的な発症リスクを把握して経年変化を追うことです。健康寿命を延ばすためには、高齢であっても定期的な人間ドックの受診をおすすめします。

人間ドック施設の選び方のコツ

優先順位の3大ポイント! 受けたい検査・コスト・アクセス

人間ドックの医療施設選びに迷ったら、次の3つのポイントをぜひ参考にしてください。

1)自分の受けたい検査を実施している

2)費用が予算と合っている

3)自宅や勤務先からアクセスがよい

自分が受けたい検査を受けることができるというのは大前提です。ここまでで紹介した情報をもとに、受けたい検査項目を決めたら、実施している施設を選びましょう。おもな検査がパッケージになっている人間ドックがおすすめですが、一部の検査は基本の人間ドックに含まれていません。オプション検査で受診できるかどうかも確認してください。

自由診療である人間ドックは、医療施設によって価格が異なります。立地や設備、検査項目数やその深度などをふまえて価格設定されています。いくつか見比べて、相場価格を把握してみましょう。また、基本の人間ドック以外に、気になるすべての検査の追加は経済的負担が大きくなります。今年はこの検査、来年はあの検査、というようにローテーションで組み合わせるとよいでしょう。

人間ドックは早朝から開始することが多いです。自宅からのアクセス、終了後の勤務先へのアクセスも考慮するとよいでしょう。定期的な受診を想定し、通いやすい医療施設を選ぶことも重要です。

もうひとつの選び方、「機能評価認定施設」を活用しよう

医療施設選びのひとつの基準として、「機能評価認定施設」の認定を受けているかどうかという点も参考になります*20

「機能評価認定施設」とは、日本人間ドック学会が定めている「人間ドック健診施設機能評価」という評価基準をクリアした医療施設です。申請のあった人間ドック施設に対して日本人間ドック学会が受診者目線で審査している取り組みです。

審査項目には、「運営方針、組織の管理体制が確立しているか」や「検査の業務マニュアルは作成されているか」、「感染対策などの危機管理は徹底されているか」といった施設側の安全面に関する基準から、「受診者が快適に受診できるように配慮しているか」や「受診者のプライバシーに配慮しているか」といった受診者側に関する基準まで、多角的な評価基準があります。また、評価基準は5年ごとに改定され、更新審査が行われます。

参考資料
*1. 国立がん研究センター社会と健康研究センター 多目的コホート研究「がん家族歴と、その後のがん罹患リスクとの関連について」
*2. 国立がん研究センターがん情報センター「がん登録・統計」グラフデータベース 2019年子宮頸部
*3. 厚生労働省 がん検診
*4. 厚生労働省「小学校6年~高校1年相当の女の子と保護者の方へ大切なお知らせ」詳細版
*5. 日本小児科学会「学校、幼稚園、保育所において予防すべき感染症の解説」2020年5月改訂版
*6. 日本医師会「知っておきたいがん検診」日本のがん検診データ
*7. 厚生労働省「令和元年 国民健康・栄養調査結果の概要」
*8. 厚生労働省「平成30年(2018) 全国がん登録罹患数・率報告」
*9. 国立がん研究センター社会と健康研究センター「ヘリコバクター・ピロリ菌感染と胃がん罹患との関係:CagAおよびペプシノーゲンとの組み合わせによるリスク」
*10. 日本産科婦人科学会 子宮頸がん
*11. 日本対がん協会「もっと知りたい乳がん」2020年2月
*12. 厚生労働省「令和元年(2019)人口動態統計(確定数)」5-15 死因(死因年次推移分類)別にみた性・年齢(5歳階級)・年次別死亡数及び死亡率(人口10万対)
*13. 厚生労働省「2019年 国民生活基礎調査の概況」IV 介護の状況
*14. 国立がん研究センターがん情報センター「がん登録・統計」グラフデータベース 2019年
*15. 国立がん研究センターがん情報サービス「がん登録・統計」がん診療連携拠点病院等院内がん登録生存率集計
*16. 厚生労働省「がん診療連携拠点病院等院内がん登録 2018年全国集計報告書」
*17. 厚生労働省「令和元年 国民健康・栄養調査報告」第21表
*18. 日本高血圧学会「高血圧治療ガイドライン2019」
*19. 日本女性心身医学会 女性の病気について
*20. 日本人間ドック学会 人間ドック健診施設機能評価

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