子宮体がん検査で麻酔は使う?
子宮体がんとは、主に40~50歳代の閉経前後の女性がかかる子宮がんで、子宮内部にある子宮内膜にがんができる子宮がんです。
子宮体がんを発見するには、子宮がん検診が必要になります。
検査方法は、子宮の奥に細長い器具を入れて擦って細胞を採取して、がん細胞がないかどうか調べるものです。検査の時に多少の痛みはありますが、麻酔をするほどではなく、我慢できる程度です。
子宮体がん検査の結果が陽性や擬陽性だった場合には、さらに詳しく調べる必要があるために、内膜組織診という検査を行います。
内膜組織診とは、まず超音波で子宮内膜の厚さや腫瘤の有無を調べ、その後に子宮内に細長い器具を入れて子宮内膜の一部を採取して、調べるものです。子宮体がん検査に似ていますが、より詳細に調べるものです。痛みはありますが、麻酔は使いません。検査後に出血することもありますが心配はありません。
内膜組織診で、単純子宮内膜増殖症という結果が出た場合には、子宮内膜が過度に増殖した状態なだけなので、そのまま定期検査で様子をみたり、ピルで病気の進行を抑えたりします。
複雑型異型内膜増殖症という結果が出た場合には、より詳しく調べる必要があるので、麻酔をかけて子宮内膜全面掻爬という手術を行うことになります。これは子宮内膜を全部掻き出して、がん細胞がないか詳細に調べるものです。
子宮内膜全面掻爬により、複雑型異型内膜増殖症だと確認された場合には、いわゆる前がん状態なので、開腹手術により、子宮の摘出を行います。前がん状態なので、他に転移をすることはないので摘出すれば完治します。稀に若い女性でも複雑型異型内膜増殖症になる場合がありますが、その場合は将来の妊娠や出産のことを考えて摘出手術はせずにホルモン療法による治療を行うこともあります。
いずれかの検査で子宮体がんという結果になった場合には、MRIなどで転移していないか調べ、子宮や卵巣、リンパ節などを摘出する手術を行います。他に転移している場合には放射線治療や抗がん剤の投与なども行います。
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